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■■ライフワーク
県政活動報告|県政報告|医療と獣医療


医療と獣医療が一体となってOne World、One Health社会の構築を



 今世紀に入ると多くの人獣共通の新興感染症や再興感染症が発生しました。 我が国でも、平成13年に牛海綿状脳症(BSE)が発生し、平成16年にはH5N1亜型ウイルスによる高病原性鳥インフルエンザが79年ぶりに発生し、さらに平成17年にはH5N2亜型、19年にはH5N1亜型、21年にはH7N6亜型、22年にはH5N1亜型のウイルスによる高病原性鳥インフルエンザが流行しました。また、平成21年にメキシコで発生した豚由来のインフルエンザウイルスH1N1による人でのパンデミックインフルエンザが、1年間で瞬く間に我が国を含む世界200国以上に感染が拡大しました。
 
 さらに、平成10年にはニパウイルス感染症がマレーシアで、また平成11年に西ナイル脳炎が米国で、平成14年には重症急性呼吸器症候群(SARS)が中国や香港で発生し,本年中国でH7N9鳥インフルエンザによる死亡者が発生しました。さらに我が国でも人の狂犬病の輸入症例2例が36年ぶりで出現しました。


 このようにグローバル化を迎えた今日、物資や人々が国際間を短時間でかつ大量に移送されるのに伴い、人々や動物に被害を及ぼす人獣共通感染症が頻発し流行する危険性が高まっています。世界中で都市化が進み、農地の拡大に伴う森林破壊と開発、地域紛争による公衆衛生レベルの低下が加わり医療と獣医療が一体となって防疫作戦を展開し、国民に安全でかつ安心な社会を提供することが求められています。

 人獣共通感染症だけではなく人々の健康を支える医療と、フードチェーンの川上を構成する農業、畜産、水産現場での生産衛生を担当する獣医療が一体となって、食品衛生や環境衛生領域で人々に潤いを与えるコンパニオンアニマルとの共生社会、言うならばOne World、One Health社会を構築する責務があります。また、自然災害発生時に人々が避難施設で安心して過ごし、動物も保護施設で適切に飼養管理されることは、人々と動物が共生しかつ相互の健康管理を優先する課題であるだけでなく、人獣共通感染症の発生を未然に防止する上から必要です。そのため、避難施設医学shelter medicineや同獣医学shelter veterinary medicine等について、積極的に協力することが望まれます。

 このように現代社会の危機管理を踏まえた上で、医療と獣医療が一体となってOne World、One Health社会の構築に取り組まれることを、私が福岡県医師会長時代にご一緒に仕事をさせていただいた福岡県獣医師会長の藏内勇夫先生に期待いたします。

第19代日本医師会長 横倉義武